言問小学校を後にして、次に向かったのは“言問橋”です。
隅田川沿いをのんびり歩きながら向かいます。
隅田川も空襲を経験してる忘れてはならない歴史の証人なんですよね…
しばらく歩くと言問橋が見えてきます。
言問橋は、浅草と向島にかかる、橋長238.7m、幅員22.0mの大きな橋です。
名にし負はば いざこと問はむ みやこ鳥 我が思ふ人は ありやなしやと《在原業平》
*現代語訳
そのような名を持っているのならば さあ聞いてみようか 都鳥よ 私が思う人は 元気かどうかと
こんな素敵な和歌と一緒に語られる言問橋ですが、東京大空襲の悲惨な出来事を今に残す生き証人でもあります。
3月10日午前0時8分、爆撃が開始され、夜の町が一面の炎に包まれる中、「川の向こうに行けば助かる」と、言問橋を渡ろうとした人が、両岸から押し寄せ、身動きが取れなくなったところに、更に焼夷弾や火災旋風が襲いかかり、橋の上では逃げ場のない人々が火だるまのように燃えていきます。
耐えかねた人々は次々と欄干から死体で埋まった隅田川に落ちていきました。
空襲が終わったあと、言問橋の上には跨ぐか踏むかをしないと渡れないほどに黒焦げの焼死体が横たわり、隅田川一面には凍死体が浮き、河川敷にも積み重なった死体の山が築かれていたそうです。
1992年の改修工事が行われましたが、橋の親柱部分は未改修のため、
現在も東京大空襲の際に橋の上で犠牲になった方達の焼け焦げた血液や脂が残っています。
この橋で一体何人の方が亡くなったのでしょう…
(ご親切な方が教えてくださいました。
一説では7,000人もの方が、言問橋で亡くなられたそうです。)
一見するとただの汚れにしか見えません。
恥ずかしながら、こういう機会がなければ、きっとこの先も知らずにいたことと思います。
今を生きる私たちが知っていかなければ、伝えていかなければと切に思います。
橋を渡りきった隅田公園の中に東京大空襲の犠牲者を弔う慰霊碑が建っています。
隅田公園一帯は東京大空襲で被害に遭われた方たちの仮埋葬の場所でした。
私も最中と珈琲(お茶の方が良かったかな?)をお供えをしてご冥福をお祈りして参りました。
慰霊碑の横には改修工事の際に切り出された欄干の基部の縁石が展示されています。
こちらの縁石にも空襲で受けた焼跡が残っています。
現在、言問橋はスカイツリーを綺麗に見られるスポットとして人気なのだとか…
犠牲になった方達も見ているのでしょうか?
忘れてはいけない歴史を今尚伝え続けてくれる言問橋…
その悼ましい記憶と共に大切に残していきたいと思いました。
言問橋を後にして、次に向かうのは横網町公園、東京都慰霊堂です。
続きはまたに…
【佐倉綾 出演情報】
劇団空感演人『火の風にのって』
脚本・演出:田島英明
出演日程 4週目A班
10月
18日 水 18:30~
19日 木 21:00~
21日 土 18:30~
22日 日 15:30~
23日 月 12:30~
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sakuraaya.com/blog/2017/10/012091