国立西洋美術館『シャセリオー展 19世紀フランス・ロマン主義の異才』
ポスターの美女に誘われて観に行きたいと思っていたのですが、こちらもギリギリ間に合いました!
実はシャセリオー知りませんでした…
テオドール・シャセリオーは新古典主義とロマン主義の両方の主題、そしてオリエンタルリズムを取り入れた19世紀のフランスの画家です。
今回、日本初となる回顧展ですが、シャセリオー作品は現存する作品が少なく、また様々な美術館に点在しているため、こうして作品が100点近く一同に集まるということは、とても貴重なことなのだそうです。
しかも今回の音声ガイドは私の大好きな山田五郎さん‼︎
西洋美術を分かりやすく面白く解説してくれました。
五郎さんの特別ガイド何度も繰り返して聴いちゃいました(´▽`)笑
私が好きだった作品もいくつかご紹介します。
《泉のほとりで眠るニンフ》
モデルは画家の恋人、それを物語るかのように、体温が感じられるほど、艶かしい色気が漂っていて美しいいやらしさと言う言葉がぴったり♡
“ロマン主義のヴィーナス”と称されるほどの大作!
ポスターで一目惚れした《カバリュス嬢の肖像》
実物は想像よりもさらに素敵でした。
透明感のある青白い肌、すっきりとした面立ちの顔に艶やかな唇、淡い色のドレスに水仙の髪飾りを身に纏い、青紫色のスミレのブーケを持つ彼女は、なんとも華やかで上品、そしてとても美しかったです
《コンスタンティーヌのユダヤ人女性》
アルジェリアで現地の女性を描いた作品、まさにエキゾチック、西洋とは異なる風貌に突き刺すような眼差しが印象的な彼女、惹きつけられ思わず吸い込まれた作品。
他にも
《16世紀スペイン女性の肖像の模写》
《オリーヴ山で祈る天使》
《気絶したマゼッパを見つけるコサックの娘》
《東方三博士の礼拝》
と好きなも作品多くあって、見応え十分な展覧会でした‼︎
ただ、習作や素描などの展示が半数近いのでそこだけ残念かなと思ったり…
「もっと純粋で、もっと完璧な、もっと明確な画家はほかにいたが、テオドール・シャセリオーほど我々の心をかき乱した画家はいなかった。」
詩人テオフィル・ゴーティエの言葉通り、シャセリオーの持つ、独特な作風や個性的な作品たちに心掴まれ、彼の世界に存分に浸って参りました