5/18 東京藝術大学大学美術館 特別展『雪村-奇想の誕生-』
約15年ぶりとなる雪村展、ギリギリで間に合いました〜!
そして今更の投稿でごめんなさい…。
雪村(雪村周継)は、戦国時代東国で活躍した画僧です。
“西の雪舟、東の雪村”と評され日本水墨画の二大巨匠の1人とされ、革新的で人間味あふれる水墨画を描き続けました。
今回の展覧会は、雪村の主要作品約100点、関連作品約30点で構成される最大規模の回顧展です。
雪村の作品は、一見すると大袈裟な動きと現実離れした奇想の描写なのですが、実は手触りや温度など細かで繊細な現実味溢れる描写があり、一枚の作品のなかに豪快さと繊細さが入り混じっているのがわかります。
例えば人間の顔の部分は細い線のタッチで、体や洋服の部分は太めの濃い墨で流れるように大胆に描かれています。
実際に作品の前に立つとわかる独特の世界があって、その世界観は息を呑むほど素敵です(*v.v)
私の大好きな尾形光琳も雪村を敬愛し、雪村の「欠伸布袋・紅白梅図」構図を元にオマージュで「紅白梅図屏風」を描いたのだとか…
それも納得の雪村の画力!
両作品を重ねて観られるように説明展示されていたのですが、なるほど…そう言われて見ればよくわかります‼︎
光琳の構図好きだと思ってましたけど、雪村からの構図だったとは…
どうりで私「欠伸布袋・紅白梅図」好きなはずです‼︎
構図は言うまでもなくですが、布袋様の伸び伸びとした姿が印象的な作品でした(´▽`)
雪村ならではの布袋様。
尾形光琳の「布袋図」も展示されていたのですけど、こちらも背中の袋を投げ出して、和やかに笑ってる表情が可愛くてお気に入りでした♡
今回の展覧会、好きな作品が本当にたくさんあって…
まずは「呂洞賓図」
今回ポスターにもなっている作品です。
呂洞賓が眼を見開いて舌を出し、反り返りながら龍を睨みつけている構図、呂洞賓の表情、龍の躍動感、見た目は完璧に絵であるのに今にも飛び出できそうなそんな感覚を受ける作品でした。
続いて「琴高仙人・群仙図」
三幅一対の掛軸です。弟子たちの力の抜けた描写とクスッと笑ってしまう表情、それに反して琴高仙人と鯉の精密な描写、鯉に至っては鱗の1つ1つまで墨の濃淡の色分けを使い緻密に描かれていて怖いくらい、そのアンバランスさが奇想の所以でしょうか…
そして「百馬図帖」
漫画のような筆筆で丸い体と表情が相まってとっても可愛いのです♡
「布袋童子図」
「李白観瀑図」
「猿猴図」
こちらも可愛くてクスッと笑ってしまうような幸せな気分になれる作品たちで好きでした。
他にも
「鷹山水図屏風」
「叭叭鳥図」
展覧会のほとんどの作品が好きだったので、またまだ話し足りないのですけど、長くなりそうなので、この辺にしておきます…笑
雪村の大胆で繊細、優しくて暖かさが感じられる奇想の絵画、とても素敵な展覧会でした(*vωv)
ランチは精養軒のオムライス♡
このあとは「シャセリオー展」へ…
blog続きます。