怖い絵展②

12/7 上野の森美術館『怖い絵展』

 

気になった作品続き…

 

 

 

チャールズ・シムズ《そして妖精たちは服を持って逃げた》

☆小さい人、みぃつけた

妖精画がブームの時代
日向ぼっこをしている母子の側には妖精たち、その妖精たちが子供の服を持って逃げて行ってしまう一見すると可愛らしい絵なのですが、実は妖精が持っていってしまった服は戦争で亡くなった画家の息子の命を表しているという説があるそうです
持っていかれたのは服ではなく子供そのものだった…
もう服いらないよね…

 

 

チャールズ・シムズ《小さな牧神》

☆まぎれこんだお客さま

春のお茶会の楽しそうな雰囲気に誘われたのは半人半獣姿の牧神
テーブルの上ではしゃぐ牧神に気付かない人間たち
現実と隣り合わせの異界を描いた、もしかしたら私たちの身近にも…を想像させる作品

 

 

ニコラ=フランソワ=オクターヴ・タサエール《不幸な家族(自殺)》

☆悲しき屋根裏

貧しさに耐え兼ね心中をはかる母娘
もう死んでいるであろう娘の白い肌、母親の意識が遠いていくような表情
キリスト教では自殺は地獄行き、生きるも地獄、死しても地獄…

 

 

ポール・セザンヌ《殺人》

人を殺そうするその瞬間、刹那
感情を排除した絵を描くことで有名なセザンヌ
こんな感情溢れる絵も描いていたとは…
よくよく見るとナイフを振り下ろしても腕に刺さるだけのような構図
でもそのアンバランス感が殺人現場という恐怖を煽るのでしょうか…

 

 

ジョージ・スタッブス《ライオンに怯える馬》

☆絶体絶命

ライオンと出くわしてしまった白馬
絶体絶命、抗いたい死への恐怖
恐怖に慄く馬の表情とは異なり、ライオンはどこか間の抜けた表情
ライオンと白馬の表情の対比、青空と暗い岩場の対比によって、生と死の間の一瞬を描いています
この後、白馬はどうなるのでしょう…

 

 

ゲルマン・フォン・ボーン《クレオパトラの死》

☆最後の贈り物

豊かな黒髪とはだけた衣服、豊満な白い肌を晒して眠るように死んでいる美しき女王クレオパトラ
胸を蛇にかませるシーンが多く描かれますが、実際には自殺現場で蛇を見たものはおらず、衣服もはだけた状態では無かったそうです
多くの人に偽りの真実を吹き込んだ主題ですが、偽りとわかった上でも官能的で美しい、ただひたすらに美しくて怖い…

 

 

 

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ポール・ドラローシュ《レディ・ジェーン・グレイの処刑》ポスター作品

☆どうして。

日本初公開、中野さん渾身の目玉作品

イングランド最初の女王レディ・ジェーン、若干16歳、わずか9日間の女王でした
革命の渦に飲み込まれた悲劇の女王
まるで時が止まったかのような静謐なタッチで歴史の1ページが写実的に描かれます
自らの首が落とされる断頭台を探す幼さの残る白い手
彼女の動きの拙さの表現には切なさが込み上げます
ドラローシュはよりドラマチックにこの絵を描くため、実際は黒い服だったジェーンのドレスを白い服に変えて描きました
彼女の無垢な若さ、そして無実をあらわす純白のドレスは彼女にスポットライトが当たっているような印象を与えています
また、本来は屋外で行われた処刑を屋内の暗い印象の場所に描くことで先行きのない不安感、死に向かう緊張感と恐怖感を表しています
自らの意思で断頭台を探す指先に不運な死を覚悟した悲しい決意が見え、この宿命に生まれて運命を引き受けて毅然と死んでいく怖さ…
純白のドレスが鮮血の赤に染まる…

 

 

フレデリック・グッドール《チャールズ1世の幸福だった日々》

☆忍び寄る革命の足音

“だった”過去形のタイトルが何とも言えない
穏やかで幸福な時間、明るい雰囲気がこれからの家族を待ち受ける不幸を際立たせています

 

 

 

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怖さと美しさを兼ね備えた絵画たち
恐いとわかっていても目が離せない…
その恐怖を知らなかった頃よりも更に知りたくなる…
絵画の物語を読み解くことで、より面白く楽しく絵画の新たな魅力に気づかせてくれた展覧会でした。

 

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お稽古スタート

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市原ぞうの国

家族旅行①

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長岡まつり大花火大会

山中湖撮影

葛飾納涼花火大会